金雲のみち
ディレクター:藤江 竜太郎[広島市立大学芸術学部]
デザイナー:富田 菜月[広島市立大学芸術学部]
デザイナー:亀山 慶一郎[広島市立大学芸術学部]
クライアント:三谷 光司[横川エリアマネジメント連絡協議会]
施工:相水 敏光[巣守金属工業株式会社]
フォトグラファー:達富 航平
※「第22回CSデザイン賞」グランプリ 受賞作品 (https://www.cs-designaward.jp/22th/general.html)
作品コンセプト
賑やかな街の雰囲気と、落ち着いた住宅街、モノづくりの街、酔いどれの街・・・様々な姿を見せる横川を、眩い雲の姿に見立てる。四季の変化を雲の形に与え、南北を一年間の時間軸に表した。横川駅の南北をつなぐ自由通路を抜けると街の雰囲気が一変する。まるで煙に巻かれたようだ。
山陽本線広島駅から西へ2駅目の横川駅を中心とするエリアはかつて広島を代表するモノづくりの町であったこともあり、アートやデザインに対して大変積極的な地域です。横川駅の南北を結ぶ約60mの地下通路は、かつて駅工事の際に設けられた作業用通路を地元住民に開放したために、殺風景で暗く夜の通行は避けたいという住民の声から、どうにか通路を明るくできる方法はないかと模索した。照明工事が出来ない条件から日本伝統建築にヒントを得て箔をしつらえる手法を提案。箔の反射が蛍光灯の青白い光を暖かな色に変えることを目指した。生活道路になっていることから封鎖の許可がとれないことから、短時間で箔を施工する方法としてMATERIO BLS-001 洋金箔シートを用いて施工とした。
施工直後に下校中の小学生が「俺たちの通学路が進化しとる!」この一言に雲は消え、心が晴れ晴れした瞬間はいまも忘れない。